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HP ProLiant ML115
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Lights-Out 100を利用すると、OS起動前のブート画面なども確認することが可能
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日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は4月12日、AMD製のCPUを搭載したタワー型サーバーのエントリーモデル「HP ProLiant ML115」を販売開始すると発表した。最小構成時の価格は3万9900円で、4月17日より出荷を開始する。
ML115は、日本HPとしてはじめて発売するAMD製CPU搭載タワー型サーバー。BTOに対応しており、シングルコアのAthlon 64 3500+(2.2GHz)、もしくはデュアルコアのOpteron 1210(1.8GHz)/1260(2.4GHz)を1基搭載できる。CPU以外はメモリ(PC2-5300 ECC、最大8GB)、光学ドライブ、HDD(最大2TB)、ネットワーク、RAIDコントローラ、リモート管理オプション、OSなどをカスタマイズ可能。製品は、東京・昭島市で100%生産されるMade in Tokyoモデルとなっている。
HDDはSAS/SATAに対応し、最大4台まで搭載可能。標準でSATA RAIDコントローラを内蔵し、RAID 0/1/5をサポートする。またPCI Express x16×1、同 x8×1、USB 2.0×8といったインターフェイスを備えており、DAT(USB接続)内蔵用のベイも用意するなど、拡張性も確保された。
価格は、Athlon 64 3500+、512MBメモリ、80GB SATA HDD、CD-ROM、OSなし、Gigabit Ethernetといった最小構成で3万9900円。同様の構成からCPUをOpteron 1210に変更しても5万9850円と、6万円を切る価格で提供される。
また、オプションで搭載可能なリモート管理機能「Lights-Out 100」によって、遠隔地からでもきめ細かなサーバー管理を行える点も特徴。エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 プロダクトマーケティング部 テクニカルマーケティングマネージャの香取明宏氏は、「OSに依存していないのでブートシーケンスから確認可能。通常、このクラスの製品に実装される製品ではOSブート前の状況まではサポートできない」と述べ、管理機能の充実を競合優位性として挙げた。この機能は、プラス2万7300円で実装できる。
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エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 プロダクトマーケティング部の橘一徳部長
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エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 プロダクトマーケティング部の橘一徳部長は、3月まで実施されていたエントリータワー型サーバーの「まるごと半額キャンペーン」が好調に推移したのを受けて、「この領域では価格重視の傾向が強いことをあらためて認識した」と振り返る。またキャンペーンの実施によって、今までProLiantサーバーを導入していなかった顧客、取り扱っていなかった販売店にもリーチできるようになったとして、「販路の拡大が今後の成長の基盤になる」との考えを示す。
こうした中で、今回AMD製CPU搭載モデルの発売に踏み切ったのは、「顧客の選択肢を増やすことが1つ。またAMD製品のアドバンテージをこの領域のサーバーにも導入するため」(橘部長)という。さらに、価格に敏感なエントリー市場での動向を踏まえ、最小構成時3万円台という戦略的な設定を行った。
日本HPでは、中小規模オフィス向けの部門サーバー用途に加えて、チェーン店での店舗サーバーなどの、流通・小売業向け、学校の教室に設置されるファイルサーバーといった文教市場向けとしても積極的に拡販したい考え。AMD製CPU搭載サーバーが比較的普及しているHPC用途以外の、一般ビジネス市場においても拡販を図る。
なお今回は同時に、AMD製CPUを搭載する22製品で平均8%の価格改定を行ったほか、インテル製CPU搭載のタワー型サーバーのエントリーモデルでも、10%前後の価格改定を行っている。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-081.html
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( 石井 一志 )
2007/04/12 17:43
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